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吉村直道先生による子育てミニ講座~「数学的な成長を支えるために今できること」

子育てミニ講座第3弾は附属高校校長 吉村 直道 先生を講師にお招きしました。数学科教育がご専門の吉村先生から、「数学的な成長を支えるために今できること」をテーマにご講話いただきました。

これから始まる学習について、飼い犬である「ペーター」から「犬」へと、より一般的な概念が形成されていくことを事例にして、抽象化のプロセスついて教えていただきました。

「学習が進むということは、何かができるようになることであり、いろいろな概念を手に入れる代わりに、何かが犠牲になっていく、何かを失っていくことですよ。」ということを大変分かりやすく話してくださいました。

学習を急ぎ過ぎてしまうと、はた目にはいろいろできるようになり、成長が嬉しい反面、意味のない、無機質な学びになってしまったり、算数の学習の素地が弱くなってしまったり、小学校の授業が退屈になってしまったりという例があるとのこと。正しく、有意味な学習を進めていくためにも、幼少期には、情緒豊かな生活や対人関係が肝要であることを話してくださいました。また、数学的な成長を支えるための視点もたくさん示してくださいました。

聴講された方からは、「日常の体験から数や図形の概念を引き出し、子どもが豊かな情景とともに学んでいくことの大切さを学びました。算数の学習は、抽象的な数字や図形を扱うものですが、その根底には日常の生活での気付きや具体的な体験がある、というお話が印象的でした。」「算数から数学へと進む中で、子どもたちが『具体から抽象へ』移る難しさを感じました。日常の中で感じる数量や形の感覚が、急に記号や公式の世界になると、学びが現実から切り離されたように感じる、自分自身が学生時代に感じた違和感の正体にも気付くことができました。」「今回先生のお話を聞いて、本当に大切なのは、今しかできない具体的な経験を重ね、そこから子ども自身が考え、言葉にしていく過程なのだと、少し立ち止まることができたような気がします。」などの感想が寄せられています。

吉村先生は、ご講話の最後に、「やさしさの実感を持った、自然の世界や対人・社会性の中での経験を十分にしてください。」と応援してくださいました。吉村先生、お忙しい中、貴重なご講話をいただき大変ありがとうございました。

次回は、11月21日(金)12:25~13:10に開催します。講座テーマは「科学を楽しむ子どもを育てる視点」です。本園に入園をお考えの方、本園の保育に興味を持たれている子育て世代の方も対象としたオープン講座です。在園されてない方は、園に直接お電話でお申し込みください。たくさんの方のご参加をお待ちしています。

 

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