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子育てミニ講座 冨田享子先生による「子どもの意欲を引き出す褒め方」

本講座では、特別支援教育の視点を交えながら、叱責で子どもをコントロールするのではなく、望ましい行動を促しやる気を引き出すための具体的な褒め方や関わり方について解説されました。ご家庭での日々のコミュニケーションや子育てのヒントとして、ぜひお役立てください。

  1. 「褒める」と「甘やかす」の違い

特別支援教育では、叱責で抑圧するのではなく、望ましい行動のモデルを示し、できた時に十分褒める関わりを基本としています。

  • 「甘やかす」とは:子どもに主導権がいってしまい、大人が後追いになってしまう状態です。
  • 「褒める」とは:望ましい態度や行動を身につけられるよう、してほしいことを伝え、発達段階やタイミングに合わせて褒めることでプラスのサイクルを作ることです。
  1. 褒めることが子どもに与える効果

心理学のマズローの欲求段階説に基づくと、家庭で生理的・安全欲求が満たされ、園などの集団生活で社会的欲求が満たされることで、承認欲求や自己実現へとつながっていきます。幼児期は社会的欲求や他者からの承認が育まれる重要な時期です。

  • 褒め・褒められる関わりによって、お互いに笑顔やプラスの感情が生まれ、信頼感が高まり情緒が安定します。
  • 褒め言葉が多い環境では「失敗しても大丈夫」という安心感の土台ができ、指示待ちにならず、自分から新しいことに挑戦する意欲や主体性が育ちます。

 

  1. 褒め方の種類と使い分け

講座では、褒め方の行動を大きく3つに分類して解説されました。

  1. 純粋褒め
    • 行為や結果について感じたことをそのまま言葉にする方法です。
    • 自信のあることや努力したことを褒められると「理解してくれている」という安心感・信頼感が生まれます。
    • 子ども自身が失敗したと感じている時は、結果ではなく**練習や努力などの「過程」**を褒めることが大切です。
  2. 挨拶褒め
    • 日常の無意識なねぎらいの言葉で、関係性の維持に効果があります。子どもの生活年齢に合った言葉選びを意識することがポイントです。
  3. 策略褒め(明確な意図を持った褒め方)
    • 刺激褒め:得意なことを褒めて新たな挑戦を促します(大人の都合だけが透けて見えると見抜かれて逆効果になります)。
    • 改善褒め:目標を細かく分け(スモールステップ)、1つできたら褒めて次につなげます。
    • 承認褒め:存在そのものを認めます(「いてくれてありがとう」など)。※無理をして頑張っている結果ばかりを褒め続けると燃え尽きにつながるため、過程を認める切り替えが重要です。
  1. 今日からできる!効果的な実践ポイント
  • 能力よりも「努力・過程」を褒める 能力(「賢いね」)を褒められた子どもは失敗を恐れて簡単な課題を選びがちになりますが、努力(「頑張ったね」)を褒められた子どもは難易度の高い課題にも挑戦しやすくなります。能力と努力の区別がつく**9歳前後(小学校3年生頃)**を目安に、努力や過程を褒める関わりへ切り替えていきましょう。
  • その場(オンタイム)で具体的に伝える 幼児期は時間が経つと記憶と感情を結びつけるのが難しいため、行動の直後に具体的に(「スリッパを揃えてくれて嬉しい」など)伝えることが大切です。
  • 「〜しない」ではなく「〜する(肯定表現)」で伝える 「走らない」ではなく「歩こうね」、「勝手にとらない」ではなく「順番にとろうね」のように、取り組んでほしい具体的な行動を肯定文で示します。
  • 子どもが自発的に夢中になっている時は見守る 子ども自身が楽しんで取り組んでいる時に無理にご褒美や評価を与えないことで、内発的な意欲を守ることができます。
  • 作品を見せてくれた時の声かけ 子どもが作品を持ってきて返答に迷った時は、「どこを頑張ったの?」「どこを見せたかったの?」と聞くと、子ども自身が工夫したポイントを誇らしく教えてくれます。

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