19 Dec 2025
子育てミニ講座第6弾は、愛媛大学教育学部長の日野 克博先生をお招きしました。

まず、「子どもの運動発達」について次のようなお話がありました。近年の生活習慣の変化に伴い、子どもの体力低下が進んでおり、その背景には、生活習慣の変化や遊ぶ時間・仲間・空間の減少など、子どもを取り巻く環境の変化が考えられます。神経系が最も発達する幼児期は、いろいろな運動に親しみ楽しく活動させることが大切。例えば、からだを車に例えて考えてみると、今の子どもは、見た目=ボディ(形態)がかっこよくなっていて体型もよくなってきていますが、重要なのは中身=エンジンや電気系統です。

体力を分類すると、筋力、瞬発力、持久力、柔軟性、敏捷性、平衡性、協調性があり、この中でもエネルギー系である筋力、瞬発力、持久力は、鍛えれば20歳ごろまでは年齢とともにアップし、加齢に従ってダウンするため、学校期にできるだけ、これらのエネルギー系の体力を高めておくといいとのこと。一方、柔軟性、敏捷性、平衡性、協調性は情報系とまとめられます。幼児期から小学校低学年で一輪車に乗ることができるようになった子どもは、その後も乗ることができることからも分かるように、情報系の体力は一生モノ。身に付けるのに効率のよい時期があるとのこと。それを説明する「スキャモンの発育発達曲線」を示してくださいました。運動発達には適時性があって、6~10歳は、脳・神経系が発達する時期で、頭や手足をつないでいく電気系統が発達することが、グラフ上で分かりました。

「運動のアナロゴン」についても教えてくださいました。新しい運動に挑戦しようとするとき、そのための素材として役立てることができる運動例です。例えば、ブランコで振動感覚、鉄棒の足抜き周りで回転感覚、ケンパーで踏み切り感覚といったもの。幼児期から小学校には、つかんで投げる、走って跳ぶといった組み合わせた協応運動が発達するそうです。このようなお話から、いろいろな遊びの経験の中で、動きや動きの基になる感覚を身に付けているという大切さが実感できました。
大きな話題の二つ目は、「運動ができるようになると、アタマもよくなる?!」についてでした。番組を視聴させてもらい、勉強と運動は相関関係があることが理解できました。番組内で、アメリカのハーバード大学にはオリンピック選手が200人以上いたり、オリンピック出場後に医者や弁護士になったりする人がいたりすることを知りました。遊びの中には、いろいろな動作が含まれています。メンコを下に向かって打ったり、おにごっこの場面で相手から逃げ切るためにジグザグに走ったりというように「脳の中の神経が張り巡らされる幼児期に、神経に電気が通ると、そこに記憶される」という脳のしくみが分かりました。
最後に、日野先生から、「運動って重要で、運動をすると、おなかも空くし、休みたくなる、運動は好循環を生み出します。もう一つおまけに、朝食をしっかり食べましょう。」とメッセージをいただきました。
参加者からは、「長女が運動あそびが大好きなため、ミニ講座を大変楽しみにしていました。動画もありとてもわかりやすい講座でした。勉強と運動は別と確かに切り離してしまっていましたが、運動が脳の発達に繋がっていると学び、外遊びが大好きな娘をこれからもどう楽しんでいるかも見ながらコミュニケーションをとっていこうと思いました。」などの感想が集まりました。
日野先生、お忙しい中、貴重なご講話をいただき、大変ありがとうございました。
次回は、1月13日(火)10:25~11:10に開催します。講座テーマは「体の育ちは心の育ち(案)」です。たくさんの方のご参加をお待ちしています。




